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ももちゃんのお話 保護活動への思い

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イベントに連れて行くと、たくさんの方から「この子は販売していないんですか」と訊かれる、このネコちゃん。↓

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やっと最近、材料の入手などに伴い、この子と同じ子を何体か作れる状況になりました。

この子は、昨年、「出来るかどうかわからないんですけどやってみます」とへっぴり腰でお受けした、リクエストの猫ちゃん…のテスト版、でした。
リクエストを下さったのは、Kりんご様(仮名)。
ご実家にいる「ももちゃん」というメインクーンの猫ちゃんをモデルに、似た子を作って欲しい、ということでした。
かなり長い間お待たせしてしまったのですが、ようやく完成して、「ももちゃん」は無事にKリんご様のお家にお迎えして頂いています。

さて、この度、同じカラーリングのテディキャットを作るにあたり、Kりんご様からは「ももちゃんと同じ毛色の子がたくさん誕生すること」について快く承諾いただきました。
今後、このお色のテディキャット全部を「ももちゃん」と命名したいと思います。
そして、幸いにも「ももちゃん」のお家が決まりました時には、その時頂く『養育費』の一部を、野良猫の保護活動に当てたい、と考えています。

ただし、どこか特定の団体に寄附するのではなく、自宅付近の地域猫の避妊・去勢手術に充当します。
また、そのために料金を上乗せすることはいたしません。

これまでも、私は自分のお給料の中から自由になる分だけを貯金して、我が家に来るようになった雌の猫ちゃんの避妊手術を自主的に行って来ました。搬送用のケージや安心させるためのタオルやペットシーツを買い、会社の休みを利用して、我が家の猫がお世話になっていた獣医さんにアポを取って、入院・手術をお願いしています。

そのための時間や、費用を考えると(仕事しながらなので、一回やるのに3日がかりです。アポ取っていても、猫ちゃんがその日に我が家に来るとは限らないので結構綱渡り。獣医さんもそれは承知してくださっているので助かります…)何で私がこのご近所の猫を全部面倒見なきゃならんのよ、と時々理不尽に思いますが、私の住んでいる地域はお年寄りが多く、『ただ可愛い』というだけの理由で餌をやってしまう人が案外多いんですね…
それで居着いた野良猫たちが繁殖して増えてしまう。
幸い、意地悪な人はいないので、野良猫がいじめられるという事件は今のところ無いのですが、
『増える』のはやっぱり拙いのです。
猫ちゃんたちにとっても不幸せですし。

それで、ご近所の方には相談せず(本来なら、餌やりしている人すべてに呼びかけて、手術費用を折半して欲しいところです)自主的に、出来る分だけを我が家でやっている、という状況です。
(それでも、一匹3万円前後はかかりますよね。市の補助金を受けるのにも、一度全額負担してからですし…)

我が家は母子家庭ですから決して裕福ではありません。
でも、地域の責任として、本当の猫ちゃん好きとして、しなくてはならないと感じて行動しています。


我が家の保護猫活動のお話はこちら。→ https://bearbunch.exblog.jp/28193501/
手術後の野良猫ちゃんのお話はこちら→ https://bearbunch.exblog.jp/28208788/

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さて、この「ももちゃん」のモデルとなった猫さん「ももちゃん」本猫。
実は、Kりんご様のご実家で保護された、捨て猫だったのです。

Kりんご様のご実家には、お庭に迷い込んだり住み着いたりした野良猫ちゃんが何匹も居るそうです。
そんな猫ちゃんたちを保護して、お家に迎え入れているのだとか。
ももちゃんも、そんな迷い猫たちの一匹でした。

約3年前、庭の野良猫たちの中に、いつの間にか混ざっている子猫を見つけたKリンゴさん。
まだ小さくて、でも人一倍なつこくて、よく見る野良とは違って、どう見ても洋猫???
でも、お腹の横にかじられて毛が抜けた傷があって、まだ生々しく血がにじんで固まっていたそうです。

お医者さんに診てもらうと、なんとマイクロチップが入っていたそうな。
そう、ペットショップで売られていた子だったのです。

飼い主を捜して、連絡しました。
うっかり逃げ出して迷子になってしまって、飼い主さんは必死で探しているかも知れない、と思ったんですね。
ところが、電話に出たのは若い女の子の声で
「もう引き取らない」と。

一緒に住んでいた彼氏に、誕生日に買ってもらったけど、別れたからもう要らない。
仕事もあるし、お金かかるし、そんなに好きじゃないから要らない、
…って、そう言われたのですって。

涙が出ましたよ……、それで、ウチの子になったのがその子「ももちゃん」なんです、とKりんごさんは仰っていました。

同居しているワンちゃんや、他の猫ちゃんにも優しい、面倒見の良いお兄ちゃんに育ったももちゃんは、今ではKりんごさんのご実家で幸せに暮らしています。


生き物の命を、何とも思っていない人が
世の中には事程左様に多過ぎます……
ただ「可愛い〜」というその場だけの感情で、拾ってしまう、餌をやってしまう。そして、その後の責任は何も取らない…
それは、結果的に残酷な結末を招くことがあります。

「何かしたい」という気持ちがあっても、
Kりんごさんのように、お家に迎え入れて世話をするのは無理、
だから、せめて寄附でもしようかな。
実は私は、当初のほほんとそう思っていました。

ベアをお迎えして頂いたそのお金の一部を、保護団体に寄附。

…でも、それはやっぱり違うかな、と最近思うのです。
それは、我が家の庭にも野良猫たちがやって来るようになったから。
保護団体にお金だけ渡して、誰かが何かをしてくれるのを待っているだけでは、本当の保護活動とは言えないんじゃないかな。
今目の前に居る子たちに、今自分のできることをしなくては。
っつか、それが出来なきゃ猫が好きとか言えないでしょう、と。
(ええかっこしい、みたいになってますが… 別に、イイカッコしたいわけじゃなく(笑)ていうか、そんなひねくれた考え方する人はその人の心根が悪いだけ)笑。


もちろん、猫ちゃんに避妊手術施しました…という証拠は、何もないかもしれません。
お医者さんの領収書をここに写真撮って上げるのでいいのなら、そうしましょう。
ただ、上記にもある通り、「そのためにお迎え費用に上乗せすることはしていません」ので、信用頂くしかないかもしれませんね。
(こんなことを書くのは、こうした100%善意のボラ活動に対して、かならず根も葉もない中傷をするひとが一部居るからです。悲しいことですが…)

「ももちゃん」の飼い主Kりんごさんのように、100%猫たちのことを考えて行動をする人はたくさんおられます。
今回「ももちゃん」のお話を載せたのは、この記事を読んで、ひとりでも多くの方に、自分に「今できること、今動けること」を見つけて実際に行動に移して欲しい、と考えるからです。

テディベアにできること。
夏の日本テディベアコンベンションのサブタイに、そう付けられているのですが、
これも、テディベアにできること…なのかもしれませんね。







by bearbunch | 2018-04-16 15:57 | ハンドメイド。